大ガスなど3社、国営石油とバイオメタン活用で調査(22年4月26日)
大阪ガス、INPEX、日揮ホールディングスは25日、国営石油プルタミナを含む4社でバイオメタンの活用に向けた共同調査を行うと発表した。パーム油の搾油工程で生じる廃液(POME)由来のバイオメタンの活用を目指す。調査に関する契約を同日に締結した。スマトラ島とボルネオ島でPOME由来のバイオメタンを生産し、ジャワ島などのインドネシア国内需要家に供給することを想定して、実現可能性を調査する。天然ガスパイプラインなど既存インフラを利用する考え。バイオメタンを液化した「バイオLNG(液化天然ガス)」を船舶燃料として供給する事業や、バイオLNGを日本などに輸出する事業も検討する。
POMEからは温室効果を持つメタンガスが大量に発生し、その多くが大気放散されているという。ガスを回収し、バイオメタンとして利用することで、温暖化ガス排出量を実質的にゼロにする「カーボンニュートラル」につなげる。
■日揮と国営石油、脱炭素で包括協力
日揮ホールディングスとプルタミナは、脱炭素の幅広い分野で共同研究や事業検討を行う。25日に開催された経済産業省主催の「第1回アジアグリーン成長パートナーシップ閣僚会合(AGGPM)官民フォーラム」で覚書を締結した。バイオガスのほか、水素・アンモニア、二酸化炭素(CO2)を回収して貯留・再利用する「CO2回収・利用・貯留(CCUS)」などの分野で協力を想定している。
日揮は1980年代からプルタミナの製油所などのEPC(設計・調達・建設)を担ってきた。昨年6月にはプルタミナを含む5者とCCUSに関する共同調査の合意書を交わしている。
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