インドネシア中央銀行は23日、2023年第1四半期の経常収支が29億7200万米ドルの黒字だったと発表した。7四半期連続のプラスで、黒字幅は国内総生産(GDP)比で0.9%。輸出の好調を受けてプラスが続いている。
内訳をみると、貿易収支は147億1900万米ドルの黒字。黒字額は前四半期から13.2%縮小したものの、前年同期からは30.2%増えた。非石油・ガス部門の貿易収支は190億1500万米ドルの黒字で、石油・ガス部門は39億6000万米ドルの赤字だった。
サービス収支は46億1700万米ドルの赤字。少なくとも21年第1四半期から赤字続きで、前四半期からは赤字額が16.0%縮小した。
インドネシアの経常収支は11年第4四半期から赤字続きだったが、ニッケルの未加工輸出を禁止し始めた20年からプラスになり、足元では7四半期連続でプラス。ジョコ大統領は22年半ば、鉱石の加工品輸出が貿易黒字に大きく貢献していると述べており、23年6月からは銅とボーキサイトの未加工輸出も原則禁止する。
■外貨準備、3カ月で6%増
23年第1四半期の資本・金融収支は33億8000万米ドルの黒字。海外からの直接投資だけでなく、間接投資も増えており、2四半期連続でプラスとなった。国際収支は65億1700万米ドルの黒字で、黒字幅は前四半期から37.8%拡大した。
3月末時点の外貨準備高は1452億米ドルで、3カ月前から5.8%増加。輸入と対外短期債務の合計の6.2カ月分に当たり、3カ月前の5.9か月分から拡大した。国際的な適正水準を上回っている。
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